安いけど高級なもの

昨日から某所で展開されてる高級食材の話。あれを見ていてふと思った、というか思い出したのはあるセンパイの話。「特別な時には一番高いものを買おう!」というのが、彼の信念だった。
それだと金が掛かりすぎるのではないかと思うのだが、そうではない。「予算の範囲内で買えるものが、一番の高級品であるようなものを買おう」というのが、彼が言っていた(そして実践していた)ことだ。

たとえば、2,000円の予算で万年筆を買おうと思ったら、相当貧弱なものしか買えない。だけど、鉛筆にすれば、最高級鉛筆が買える。5,000円でコース料理を食べに行ったら悲しいけど、高級果物なら豪華絢爛なラインナップにできる(1,000円のリンゴが五個も食べられる)。

そういうふうに考えていくとプチ贅沢って言うのは結構あるし、豊かな気持ちで生きていける、というのだ。もちろん、いつもいつも鉛筆では履歴書を書くときに困ってしまうし、リンゴだけでは生きられない。カツオブシばかり大量に買い込まれても困る。だから、このワザは記念日とかプレゼントとかに限られるのだけど、そういうのはわりとアリなんじゃないかなあ、と思う。ちょっとでも安いものを探すのだけが庶民の道ではないんじゃないかと、そう思うのだ。