2009-02-06から1日間の記事一覧

3. ハルキシステム再訪

もちろん、実際に村上春樹が何を考えているのかはわからない。また、僕が手に入れることができる資料やそれを読む能力にも限りがある(すごくある)。それを深く書き始めると大変なことになるので省略するが、ここに書かれているのは、僕が感じたことであり…

2. 良い歌だ。世界もまだ捨てたものではない

村上春樹と政治というとり合わせ。ずいぶん奇妙なものだと誰でも思う。けれど、僕にはその可能性があると思う。もちろん、それは集団の関係を直接操作するというようなタイプのものではない。正義を実現するものであるのかどうかすら疑わしい。だが、だから…

1. 村上春樹を理解してもガザの人々を救えるわけではない

システムということについて考えたい。たとえば、ガザ侵攻の問題に深くコミットしている人たちが、村上春樹の作品を全く読まないまま、エルサレム賞のボイコットを呼びかけたり、それに賛同しない人たちを批判するということがあるとしよう。そのように極端…

0. 村上春樹的な政治

島宇宙的だ。そう思う。そうなのだ、世界が水鳥の羽音で満たされ、大地は十六羽のウズラとその下で翼を広げる四羽のハイイロガンに支えられ、その全てが巨大な白鳥の背中に乗り、ってそれは鳥宇宙。島宇宙の話であった。ひとつの島のように完結した領域で人…