石井桃子さん亡くなる

児童文学者、翻訳家の石井桃子さんが亡くなった

僕にとっては、「熊のプーさん」がやっぱり印象深い。あれを初めて読んだのは多分小学校二年の時で、僕にとっては二冊目か、三冊目の本だったと思う。あの本のせいばかりではないが、文章のスタンタードがあそこから育った気がする。そういう意味で、今の僕の一部は石井さんによって作られている。

とはいえ、ああいう感じの文章を僕は全く書いていない。そのことについて忸怩たるものがあるのだが、つくづく、石井さんのような品のある文章を書く人は少くなったなあ、とつくづく思う。こうやって果てしなく文章を書いているわけだけど、次の代に僕らは何を残せるんだろう。